しゅんすけ

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーのしゅんすけのレビュー・感想・評価

4.2
「ザ・スーパーマリオブラザーズ ムービー」

TOHOシネマズ日本橋でDolby-ATMOSの字幕版で観ました。

面白いというより、とても楽しかったです。
否定的意見の大半を占めるストーリーが単調というのは、まさにその通りだと思いますし、クッパのコメディリリーフ的な立ち回りは個人的にはあんまりおもしろいとは思えませんでした。

ただ、マリオを映画に落としこむとなった際のいろいろな脚色であったり、設定についてはかなり良くできていたと思います。

まず、冒頭のキノコ王国にいくまでの展開がすごくスマート。マリオとルイージの配管工の仕事の様子や、家族や町の人からは馬鹿にされている存在っていうことを説明すると同時に、横スクロールのアクションなどをさらっと見せるのはうまかったです。マリオの家族が出てきましたが、あの食事シーンを見て、映画「ブルックリン」でシアーシャ・ローナンと恋に落ちるイタリア系移民の青年の一家との食事シーンを思い出しました。
 で、そこからのブルックリンで洪水が起こって、地下水路に行き、そこにあった土管で異世界にワープしちゃうという展開まで、恐ろしくスムーズですんなりと映画の世界観に入ることができました。

 その他にも、ピーチ姫をメンター&ヒロインに据えたり、ルイージ側はルイージマンションを意識したホラー演出とか、レインボーロードや青のトゲトゲの甲羅などの「マリオカート」要素をさらって入れてくるあたりがお見事でした。

 マリオを少しでもやったことあるなら、いろいろ気づくポイントが多いし、90分時間が経つのがあっという間だと思います。無類に楽しい映画でした。