しゅんすけ

THE FIRST SLAM DUNKのしゅんすけのレビュー・感想・評価

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.7
「THE FIRST SLAM DUNK」

今更になってようやく観てきました。

僕は、もともとあまり漫画を読む人ではないので、
こんなに有名な漫画であるにもかかわらず、キャラの名前といくつかの有名な台詞ぐらいしか知らない状態でした。何なら、学生のとき、バスケ部のやつにちょっかい出されていたので、あまりバスケ(バスケ部)に対してあまりいいイメージを持てていませんでした。

ただ、あまりにも評判がいいし、アニメーションとしてピクサーのアニメとも、「ONEPIECE」「鬼滅」「コナン」みたいなTVアニメの劇場版ともまた違った雰囲気を纏っていたので、やっぱりこれは配信やブルーレイではなく、劇場で観なくてはと思い、足を運びました。

いや~、観てよかった。
「スラムダンク」って桜木花道が主人公のやつでしょ?ぐらいな知識の自分には、桜木花道が主役でない使われ方をしてるのに驚きました。漫画読んでる人からしたら、漫画版と違った視点からあの物語を観ることができるし、かつ漫画未読者、初心者でも話についていけるやさしい設計で、すごいクレバーだなと思いました。

話はにわか知識の自分でも知っている、とあるメインの試合を描いて、合間合間にいろんなキャラクターの回想シーンを挟みこんでいくという作りなんですが、つぎはぎな過去エピソードの羅列に見えて、すごく整理されているし、ちょっと湿っぽくなってきたら、花道や安西先生を入れて、テンションを上げさせてくれるという脚本(というよりもストーリー構成)もお見事でした。

あと、敵チームもすごくかっこよく描かれているのが新鮮でした。なぜ敵チームがあれだけ最強といわれているのか、冷静な監督、チームワーク、応援、「インビクタス」におけるオールブラックスの描かれ方を連想しました。敵チームのあるメンバーの願い事が最後に実現される部分とか「うわー、見事だな~」と感嘆しました。

 アニメも独特のタッチというか、動作の細やかさが見事で、ピクサーともジブリとも違うし、スパイダーバースやTRIGGER(「サイバーパンクエッジランラーズ」「プロメア」)のアニメともまた違った手の込みように驚きました。来年のオスカーの日本代表は「THE FIRST SLAM DUNK」でいいんじゃないかって個人的には思っています。

 観終わったら、主題歌の10-FEETの「第ゼロ感」を聴きまくっています。ほんとに素晴らしいアニメ映画でした。