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霧の中
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『霧の中』に投稿された感想・評価

[霧の中の水掛け論] 50点

セルゲイ・ロズニツァ長編劇映画二作目。カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出され結構好評だったらしい。ロズニツァはウクライナの映画監督とされているが、実はベラルーシ産まれなのでそれが本作品の製作に繋がったのかもしれない。二次大戦下のベラルーシ(白ロシア)におけるパルチザンの男の運命を描くヴァシリー・ブイコフの同名小説の映画化。時代内容場所全てにおいてクリモフ『炎628』やシェピチコ『処刑の丘』を想起させる。

舞台となるのは1942年のベラルーシ。パルチザンのスシチェーニャは一人だけ釈放されたことから、仲間から裏切り者として処刑される…はずが、直前になってナチスに見つかって処刑人二人と逃げることになる。映画では逃げる三人の過去を挿話として語ることで、『霧の中』もとい『藪の中』のように戦時下の人々の生活や行動を多角的に再構築していく。しかし、『藪の中』もとい『羅生門』では曖昧な記憶と話者の見栄によって事実が歪曲されるという意味での"多角的"だったが、本作品では事実を生のまま並べているので三人分の事実が乱立するだけで終わってしまう。極めつけはスシチェーニャが裏切ったかどうかという根本的な問題について挿話で"裏切ってない"という事実を明らかにしてしまい、"やったのか?"→"やってない"という問答がただの水掛け論にしか聞こえなくなってしまうのだ。

『ズヴェニゴーラ』の再構築をした『My Joy』、壮大なたらい回しによる現代ロシア批判を展開した『A Gentle Creature』に比べると、より俗っぽくて好きになれない。残念。
JAIHO配信終了に追われるように、2日連続でセルゲイ・ロズニツァ監督作品の感想を短めに。

第2次世界大戦中、ドイツ占領下のソビエトの森の中でおきる、微妙な時間差によるボタンの掛け違いのようなものが、辛くて重苦しい運命線を辿る物語。

主人公が戦時下においてスパイのような活動をせざるを得ないことで、家族とも辛い思いをするし、ソビエト側にもロシア側からも受け入れられ難い存在として生きていくことの厳しさが延々と続くだけで、森の中のシーンが多く、映像的にも物語的にも変化が少なめで、全体的には陰鬱とした状態が続くのは、少し退屈に感じました。

ただ、処刑されるはずだった人間と処刑するはずだった人間の過去と現実は、場当たり的な討論だけむなしく残る感じで、引き合いに出すとすれば、黒澤明監督の「羅生門」のような1つの事象に対する、それぞれの立場から見る意見の食い違いの多層的な見せ方ほど、洗練されていないところがあって、物足りなさは残りました。
じゅんP

じゅんPの感想・評価

3.0
人は17時間寝ずに起きてるだけでも、
認知機能が飲酒運転時レベルに低下するらしいです。



環境が精神を蝕み、感情を逆撫で、
判断能力を削ぐ。

只でさえ見えづらい人の心は
視界の悪さに踊らされ、
ゼロ距離の死と悪意に追い立てられる。

これが(凡庸な)戦争映画に見えてしまうところが
戦争の怖いところ。

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