EnzoUkai

ただ悪より救いたまえのEnzoUkaiのレビュー・感想・評価

ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)
3.9
韓国映画界も巨匠と呼ばれる監督が多く出てきてて、そうした監督の最新作を心待ちにしている。
そうした名の知れた監督作品だけじゃなく、非常に面白い映画に出会うと必ずこの監督名は覚えとかなきゃいかんな、とか、過去作を見たいって思うことも頻繁になってきてる。
そうは言うものの、実際のところ、調べても新人じゃねえのか?ってくらいに作品数が少ない監督が多い。1本目ならまだしも、2本とか3本くらいの関与作しかなかったりする。
以前、韓国映画の日本ロケに立ち会った人の話によると、ロケで回してその横で編集が同時進行しててあっという間に映画のシーンが出来上がっていくのに驚いたそうだ。クルーの一人一人がすごい技術を持ってて、編集の助手だと思ってる人でも一本丸々映画なりドラマなりの監督ができる人材だ、という。
その人はアジア映画の研究家でもあったので深く聞くと、国策としてエンタメを推奨するのに教育機関を充実させたらその弊害で人余りになってるのが現状らしい。
言わんとすることが分かってきたでしょ?
撮りたくても撮れないってのが現状で、クオリティはそうした現状が支ているということ。
この監督だって監督作品としては二作目。脚本としてはそれなりのキャリアがあるが、ファンジョンミン、イジョンジェの二人にタイマン張らせる映画を撮るんだからねぇ。
いや、撮れるんだからねぇ、大したもんだ!

ファンジョンミンにハズレなし、なんてずっと言ってきてるが、最近思うのが高倉健っぽいねぇ、どうも。
高倉健もハズさないんだよなぁ。
監督の技量不足とか脚本のマズさがあったとしても高倉健は一人でそれらをカバーする。
ファンジョンミンも居るだけで面白くなるような気がしてきた(笑)

この映画あんまり拡大ロードショーっぽくなかったのが惜しい。どこも2週間くらいで終わってしまってるようだけど、勿体ないわぁ。シネコンでも良かったんじゃないのかな。絶対に大画面だよな。
まぁすぐにhuluに上がってくるんやろうけど、見られる環境が整ったら、是非ご覧ください。

パクジョンミンもよく見る顔でなーんか良い味出してるんだよね。彼もまた良い役者。
EnzoUkai

EnzoUkai