炭酸煎餅

キネマの神様の炭酸煎餅のレビュー・感想・評価

キネマの神様(2021年製作の映画)
2.1
「鉄道員(ぽっぽや)」での志村けんの演技が印象的で、その初主演作になる予定だった作品という事で観てみたんですが……2時間強と尺はたっぷりでなかなか惹き込まれるドラマチックなシーンも色々あるものの、物語全体としてはあんまり一つのドラマとしてまとまってない感じで、テーマとして描きたい事は分かるんだけど結果としてそういう話になってないというか、これ結局どういう話やったん?と思わせるような焦点がぼやけたお話になってしまっていたような印象を受けました。
なんか、いい話っぽくしてるけどこれ賞とか病気とか手紙とかで有耶無耶になってるだけで主題としては特に解決してないですよね……?って感じに見えちゃったんですよね。

なにかこう、キャラクターの人生描写?があまりされてなくて、過去編と現代編が時の流れとして繋がってる感じがしないのと、それがまた人物の掘り下げとして機能してない感じで、どの人物にもイマイチ共感も感情移入もしにくかった辺りも話に乗れなかった要素かもしれません。
(主演俳優の急逝を始め、COVID-19流行の影響をモロに被った作品の一つで制作事情的に色々困難が重なってたんだろうな……というのは想像に難くないんですが)

同じ山田洋次監督の映画ネタ映画なら、西田敏行の「虹をつかむ男」の方が面白かったかも。

出演陣の演技は良かったと思います。(若テラシンの人が味あるなあと思ってたらRADWIMPSの人だと知ってビックリ)
沢田研二の明らかに志村けんに寄せてる演技は流石にちょっとネタ感強く思えちゃいますがw
炭酸煎餅

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