炭酸煎餅

ピンクの豹の炭酸煎餅のレビュー・感想・評価

ピンクの豹(1963年製作の映画)
2.1
小さい頃に何かで観て、OPのアニメで楽しそう!と思ったらそのキャラクターは全然出てこない普通の実写映画だったのでなーんだ、とガッカリした……ようなおぼろげな記憶w

そんなわけで知ってるのは「ピンクパンサー」というシリーズタイトルと主人公の名前(クルーゾー警部)と宝石を巡るコメディ映画らしい、という事くらいだったので観てみたんですが……この1作目の時にはまず邦題から「ピンクパンサー」じゃないし、主人公は宝石・ピンクパンサーを狙う「怪盗ファントム」の方でクルーゾー警部は怪盗との"VS."相手でこそあるものの脇役扱いだしで、えー、最初はこんな話だったんだ……という結構な驚きのある内容でした。
あと怪盗が主人公というとコメディにしても「どうやってお宝を盗むのか」みたいな主題(ルパン的な)が想像されますが、本作は「ロマンティック・コメディ」とされているように男女間での惚れた腫れたな関係性の方がメインな感じで、そこも意外というか焦点の違いを感じる所でしたね。

なおお話の方は、主人公サイドであるはずの怪盗を始めとしたメインキャラクターたちの人間性がだいぶ好きになれない……というかこれもう普通に悪役のキャラ造形では??というくらいにマイナス印象が強く(言われてる通りクルーゾー警部が可哀想になります……)、正直少々ギャグやったくらいでは中和出来ないくらいにあんまり笑えない感じがしました。コメディなのに。
クルーゾー警部のキャラクター人気は高く、次回作以降では「ピーター・セラーズの主役を食うくらいの演技力と存在感が評価された」という事で完全に主人公として昇格するらしいんですが、これどっちかというと「好感の持てるキャラクターがクルーゾー警部くらいしか居なかったから」なんじゃないのかなあ……?とか思わせるものがありましたね。

正直、古さを抜きにしてもテンポも悪くてあんまり面白くはなかったかな……。
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