炭酸煎餅

犬王の炭酸煎餅のレビュー・感想・評価

犬王(2021年製作の映画)
4.7
「室町時代の猿楽(能楽)師をポップ・スターと擬し、味付けに今昔物語的な怪異幻想風味を加えてロックバンド物のブロマンス・ストーリーをやったらどうなるか?」という実験をそのままやったような音楽アニメ。

一応時代劇なのは時代劇なんですが、演奏するのは琵琶や三味線等の和楽器でマイクやアンプこそ無いものの、そのプレイスタイルやライブの模様は完全に現代のロックバンドで、ステージ装置も仕組みは灯明と人力等々ながら、その派手でダイナミックな演出はどう見ても当時では有り得ないようなもの。

どんな映画?と聞かれると「変な映画」としか言いようがない異色作ですが、ストーリーは王道ながらも丁寧にまとめられており、変格時代劇ながら音楽と映像の流れのままに観られる作品だったと思います。

やっぱり劇場で観とけばよかったなあ、これ……。
炭酸煎餅

炭酸煎餅