Maki

あなたの名前を呼べたならのMakiのレビュー・感想・評価

あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)
3.8
インド出身のロヘナ・ゲラ監督作品。
女性の監督だけあって差別が根強く残るこの国で女であるがため背負わされるものや、それでも夢を持ち明日は少しでも今日より自立して生きたいと願う女性たちを丁寧に描いていました。
鮮やかな青やオレンジ色のインテリアや、女性たちが日頃から纏うサリーが美しかった。民族衣装にイヤホンをして音楽を聴きながら電車に乗り農村地帯でもスマホを持っていて、なのに農村地帯で未亡人の女は不浄のように扱われる古いしきたりと新しいものが混合するインド社会。しかしその劇中とラストに流れた曲の歌詞は力強く諦めるなと背中を押してるようだった。
ハッピーエンドとは言えない終わり方だったけれどあれで良かった。電話の向こうの遠くにいる人に呼びかけた彼女は、夢に最初の一歩を踏み出したように感じられた。
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