かなり長い映画で、さらに登場人物たちのテンションが常に低めなので、特に前半は見るのに結構我慢が必要。(この作品の登場人物は、とんでもない大怪我をしても悲鳴はおろか声すらあげない。)
でも頑張って見続けていると、後半にはちゃんとご褒美がある映画。
全然雰囲気や話の内容も違うけど、「ボーダーライン」とか「ウインドリバー」などのテイラー・シェリダン監督作と面白さの質が似てるかもと思った。決して分かりやすいカタルシスがあるわけではないが、息を押し殺してしまうような緊張感と容赦ない暴力、そしてフレッシュな攻防、後に残る苦い虚無感。
あとから振り返ってみると、めちゃくちゃシンプルなプロットなのに、なんでこんなに長尺なのか謎。配給会社からはもう少し短くしてくれという打診があったそうだが、監督自身が拒否したそう。とにかく間をゆったり贅沢にとった映画だった。見てよかったと思うけど、人には薦めづらい作品w
この主演俳優がメル・ギブソンて、言われないと気づかなかったかも。いまこんな感じなんだなー。なんかちっちゃくなった？
最後にトリビアは、本作で流れる楽曲はすべて監督自身が作曲していて、うち1曲は演奏もしているらしい。多才か。
