ラストあたりの一節だが「他人の言葉で独り言を言う」まさにこの言葉がすべてを物語っていた。
ワンカットごとの映像には強さはあるが、コラージュとも言い難い“つぎはぎ”の垂れ流し。ストーリーとしての骨組みが見えてこない。故 淀川長治は氏の映画をバイ菌扱いしたようだが、私からすれば空や海をみても色や潮の香りはなく無味無臭である。主観も客観性もなくただ唯物的につくっているだけとしか感じられなかった。
それがゴダールなんだよと云われるかもしれないが、認める気もないのだが、なぜこの世界に愛想をつかして人生を終わらせたのかは分かった気がした。