ヨーダ役のフランク・オズ監督による「寝室ものがたり」(マーロン・ブランド出演)のリメイクである。
コン・ムービー(詐欺師が活躍する映画)としては、「スティング」(ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード出演)ほどの大掛かりな仕掛けもなく、見方によっては大人しい内容かもしれないが、ベテラン詐欺師であるローレンス(マイケル・ケイン)ともう一人の詐欺師フレディ(スティーヴ・マーティン)との詐欺による掛け合いや、富豪女性を演じたグレン・ヘドリーの華のある演技もあり見どころは沢山あったが、終わり方は月並みで予測はできたが品のあるコメディ映画であった。
マイケル・ケインは最初は顔を出さないような演出であったが、ライバルであるマックイーンが唐突にポンと登場するあたりは演出として差が出てしまったので、もう少し気の利いた登場でも良かったのではないかと思うのだが。
そして注目はアーサー役としてダース・シディアスのイアン・マクダミードが出演をしているが、オズのヨーダ役によるスター・ウォーズ繋がりによる友情出演だと思うが貴重な映像である。欲をいえばもう少しセリフのある出番を増やして欲しかったのが正直な気持ちである。
出演当時のイアン・マクダミードの年齢は推測すると40代前半であるが、今と大して変わらなずの老け顔だったのが驚きであった。
一般的にフランク・オズといえば、スター・ウォーズにおけるヨーダの人形使いというイメージがとても強いが、彼の監督作品は寡作ではあるが、ジャンルを問わず基本がしっかりしており観ている側が安心して鑑賞できる作品が多いのが特徴であり、役者が監督をすると微妙なことも多々あるが、彼の製作には定評があり多才なマルチ・アーティストであることを伺わせる映画作品のひとつである。
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