このレビューはネタバレを含みます
切ない…。そして複雑に絡まりあってるお互いの事情。妻フローレンスか夫エドワードかどちらの視点で観るかによって感想がだいぶかわりそう。
幼少期の辛い体験からセックスに嫌悪感をもつフローレンス。初夜のあんな状態の新婚の夫を放置してなんて身勝手なんだと最初は思ったけれど、彼女も色々と葛藤や苦悩があったのだろう。あの提案も彼女なりの愛ではあった。
エドワード。彼も脳挫傷のお母さんのことで色々辛い思いしてきたんだろうなと思うし、彼なりに妻のこと愛していて大切に思っていたのだろう。男性の自尊心ってデリケートだし扱いにくい。
相思相愛の二人ならお互いの問題に向き合って歩み寄る選択肢もあったと思うけど、セックスに関する相違って意外に根深くてそこがうまくいかないと後々ぎくしゃくするというか心のどこかで満たされない思いが積もっていく。たかがセックス、されどセックス。心も体もって難しいなー。どちらかだけなら簡単なのに。
こういう状況のとき(セックスがwork outしないとき)、女性の行動やかける言葉の正解ってなんなんだろう?慰めるのも余計に辛くなりそうだしどうするのがベストなのか。別にうまくいかなくたって相手に対して失望したりなんてしないしむしろ愛おしく思うくらいなのに、男性としては多分女性の気持ちの問題ではなくて自分自身の気持ちの問題なんだろうね。難しい。
ラストはとても切なくて胸いっぱいになった。エドワードの選んだ道は幸せだったのかな…。