椿本力三郎

トップガン マーヴェリックの椿本力三郎のレビュー・感想・評価

4.1
2時間半、あっという間でした。
音響・音楽もアクションも迫力満点。
旧世代の象徴としてF14戦闘機が出てきたときには、
さすがに興奮しました。

1986年の「トップガン」の予習はmustだと思います。
その世界観、雰囲気、人間関係を前提に作られているので。

前作との関連性について、
シルベスター・スタローン主演のロッキーシリーズのスピンオフ作品「クリード」を想起しました。
「クリード」では、ロッキーが、自らの経験をベースにボクサーではなく、トレーナーとして後進を育てていく。
「クリード」においてもロッキーの暑苦しさはそのままですが、
トレーナーとして一歩引いた立ち位置によって、
その暑苦しさが受け入れやすくなっている。
「トップガン」のマーベリックも同様。
前作のマーベリックがマーベリックのまま年を重ねて、
教官として若手を育てていく。
前作からの36年を矛盾なくつなげられており、
こういう企画力についても考えさせられました。

戦闘機と各種戦術兵器の進化もあり、
前の世代の技術や経験は直接的には伝えることはできないが、
しかし、いやだからこそ、スピリットはきちんと継承すべきではないか、そういう問いかけも
この作品のメッセージではないかと思います。

恋愛の要素ももちろんあり、
ジェニファー・コネリー、輝いておりました。
年を取っても恋愛は現役というのは、
アメリカのある種の映画においては大切な要素かもしれません。
「クライ・マッチョ」のクリント・イーストウッドのように。