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ハッピー・デス・デイのmerrydeerのレビュー・感想・評価

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)
3.5
インパクト大なパケ写や明らかに不穏なあらすじから受けるシリアス一辺倒な印象に反して、ウザ目で痛快な主人公のキャラクターとその精神的成長、所々コミカルで軽快なテンポ感など、ややもするとこの手のジャンルの肝とも言えそうなミステリアス、ホラーな魅力的雰囲気を損ないかねない要素に思いの外パワーがあり、あまり予期していなかった事も相まってむしろ刺さるという。

無限タイムループもののサスペンスとして、特別斬新なアイディアがある訳ではない気はするものの、設定を活かしたスリリングな恐怖演出や試行錯誤しながらもトゥルーエンドに向かう過程を楽しめるゲーム感など、押さえるべき所はしっかり押さえる作りで最初から最後まで楽しく観れました。

ゲットアウトやイットフォローズの様な評論家ウケの良さそうな、難解なメタファーや社会派なメッセージはおそらくほぼ無いであろう意識低い系陽キャホラーと言った趣きですが、楽しんだもの勝ちな勢いとそれにしっかり呼応するエンタメ性に溢れていてこれはこれで大変素敵。
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