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アヴリルと奇妙な世界のmerrydeerのレビュー・感想・評価

アヴリルと奇妙な世界(2015年製作の映画)
3.3
産業革命が起きず蒸気機関がエネルギーの主流である1941年のフランスを舞台に科学者一家の少女が祖父を探す物語。
と言う事で、ほんのりとジブリの影響も感じつつ、それ以上にお国柄が出たような洗礼された洒脱さと上記の設定故の晴々としない不穏な雰囲気が混雑した世界観が堪りません。
ストーリー展開がややパンチに欠ける気はしますが、繊細で独特なアニメーション、萌え度0のキャラクターデザインも相まって海外のシュールな絵本を読んでいる様な童心を刺激する味わい深さがあります。
フランス映画は時折、強烈に感情を揺さぶる傑作に出会しますが、そう言う類の作品とはちょっと違ったかな、という感じ。
ただその分、安心して雰囲気に酔いしれられるのは魅力的ですね。
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