この手の仏映画は分かったフリをしたレビューを書いたところで、玄人のご指摘でいずれ馬脚をあらわれてしまう。鑑賞偏差値が低い小生は全部とまではいわないが難解であった。
アラン・ロブ=グリエの小説は未読だが、文体をそのまんま映像化したのだろうか? 時間軸を大胆に切り貼りしたストーリー。執拗なジャンプカット。意図が不明の棒立ちの人物たち。
この映画は主人公が観光地で出会った女性にとらわれながら、不条理な時間の変化や主観性が強いため、見ていて苦痛ではあった。この場合は群像劇のように客観性があれば俯瞰で物語を把握できるとは思うのだが。
あまりストーリーやセリフを追わずに、映像だけ見ていても構図は美しいので、それが監督の意図しているのであればシュールな世界を堪能はできるとは思う。