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アンジェリカの微笑み
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アンジェリカの微笑みの作品紹介

アンジェリカの微笑みのあらすじ

ポルトガルはドウロ河流域の小さな町。カメラが趣味の青年イザクは、ある夜、若くして亡くなった娘アンジェリカの写真撮影を依頼され、町でも有数の富豪の邸宅を訪れる。白い死に装束に身を包み、花束を手に抱えて横たわる娘にカメラを向けると、その美しい娘は、突然瞼を開きイザクに微笑みかける。その瞬間、イザクは雷に打たれたように恋に落ちてしまうのだった。 絶世の美女アンジェリカの神秘に満ちた微笑みに心奪われ、昼夜想いを馳せるイザク。その想いにこたえるように出没するアンジェリカの幻影。一瞬にして重なり呼応する愛の波動が、この世とあの世の境界を飛び越え、ふたつの魂を引き寄せる。魔術的な映画作家であるオリヴェイラ監督だからこそ創り得た、ミステリアスで驚くほど瑞々しい、時空を超えた愛の幻想譚。心を射抜かれるその微笑みは誰もが魅了されずにはいられない。

アンジェリカの微笑みの監督

アンジェリカの微笑みの出演者

原題
O Estranho Caso de Angélica/The Strange Case of Angelica
製作年
2010年
製作国
ポルトガルスペインフランスブラジル
上映時間
97分
ジャンル
ファンタジー

『アンジェリカの微笑み』に投稿された感想・評価

netfilms

netfilmsの感想・評価

4.0
 リスボンの北側、ドウロ河流域を一望出来る素敵な場所から、フィクスで撮られたロング・ショットの美しい夜景。見渡す限り、ビルボードやネオンサインなどはどこにもなく、道路に面して設置されたであろうオレンジ色の暖色の光だけが煌々と辺りを照らしている。川面に反射したオレンジ色の光、山川を切り開いて作られたであろう独特の地形、岩山を切り崩した丘陵地帯からはポルトガルの伝統的な文化が顔を覗かせる。全面黒色の中に、無数のオレンジ色の光がまばゆく光るうっとりするような光景から暗転し、カメラは地上の薄暗い路地へと移る。人通りのない石畳の路地裏に一台の車が停車する。車は「 FOTO GENIA」と書かれた写真店の前で止まる。しとしとと雨が降る中、傘を差して車から出て来た男は、写真店の閉じられたフェンスを何度もノックする。しかし中からの応答はない。それでも男は諦めることなく応答を試みると、2階の窓が開き、老婆が顔を出す。どうやら緊急の依頼者は深夜にカメラマンを探しているらしい。老婆は夜中ですよと呆れながら、カメラマンの夫は明後日まで帰宅しないことを告げると、石畳の向こうから歩いてきた男が、代わりのカメラマンの存在を依頼者に告げることになる。彼らが噂している男は古いラジオを直そうと、何度も電波の受信を試みるが、周波数が合うことはない。苛立つ男は読みかけのハードカバーの山を落とし、灰皿に入っていた煙草を何度もくゆらしている。そこに下宿の大家さんが扉をノックして入って来る。深夜にも関わらず、あなたに会いたい人が来ていますよと告げるのである。

イザク(リカルド・トレパ)は深夜の誘いを断ることが出来ず、依頼者の屋敷へと向かう。車窓からの風景は少し湿った空気をまとい、街灯のオレンジがよりまろやかで幻想的な雰囲気を帯びている。屋敷に着いてみると、明らかに暮らしぶりの違う上流階級の豪邸にイザクは面食らう。この困惑にはキリスト教的な儀式に紛れ込むユダヤ人の暗喩が含まれていることも見逃せない。中からは黒い服を纏った女性がゆっくりと現れ、妹の亡骸を撮影して欲しいと告げるのである。上流階級ならではの丁重な挨拶と人物紹介に戸惑いながら、やがて大広間に眠るアンジェリカの元を訪れる。後ろに親戚一同が見守る中、イザクはおもむろに古い一眼レフカメラを取り出し、死体にフレームを合わせる。アンジェリカの表情は穏やかで、微笑んでいるようにも見える。色白の透き通るようなきめ細やかな柔肌、目鼻立ちのはっきりとした表情、美しいブロンドの長髪、紺色の枕とブラウンの格調高い椅子、およそこの世のものとは思えないような荘厳さを讃えながら、若者の不慮の死が親族・血縁に深い悲しみを抱かせる。イザクはファインダーを覗きながら、光量が足りないと姉に告げる。天井から吊り下げられたライトを別のものに変え、彼のカメラマンとしての儀式が始まる。

ファインダー越しに切り取られた彼女の美しい死姿にピントを合わせるうちに、信じられない不可解な事態が起こる。彼女はフレームに顔を向けると、目を開け、イザクの方を向きにっこりと微笑むのである。びっくりさせられたイザクはフレームから目線を外し、裸眼でもう一度死体に目をやると確かに死んでいるのだ。仰天した男は無我夢中で数枚の写真を撮ると、その場をそそくさと出て行くのである。天使のような微笑みを讃え、冥界から来たファム・ファタルに主人公の心は惑う。これは純然たる怪奇映画であり、ホラー映画だ。椅子にもたれながら、既に死んでいる女が起き上がるでもないのに、突然ファインダーの中で目を開けたことに対する純粋なる驚きと恐れ。写真を現像した際に起こる二度目の再登場。1枚1枚を等間隔にずらしながら整然と並べられた現像後の写真。そのうちの1枚が彼に優しく微笑みかける。親切な大家さんの朝食や昼食の誘いにも、一切手をつけずに、彼は街を彷徨い歩く。イザクはまた自室のベランダから聴こえてくる、遠くのブドウ畑を耕す農民たちの歌に魅せられる。彼らは掛け声とも合いの手とも付かないような奇妙な歌を歌いながら桑を高らかに上げ、土めがけて一斉に落とす。その繰り返しの作業の中で、農民たちの歌は自然と熱を帯びる。土を耕すことが、まるで自分たちの帰るべき場所を耕しているかに見えるのは目の錯覚だろうか?

写真とは「静止画」であって「動画」ではない。しかし今作ではそれら動画ではない静止画が一連の動きを持って捉えられていることに驚く。例えば数枚の現像された写真が吊り下げられた紐に掲げられる中、カメラは写真の中身を1枚1枚ゆっくりとパンしながら据えていく。そこにはアンジェリカの遺影と農民たちの鍬を土に入れる様子が交互に挿入され、最後にその中の1枚がイザクに向かって微笑みかける。モーション・キャプチャと呼ばれるVFX全盛の時代に、あえてオリヴェイラが挑むのは極めてプリミティブな二重露光の快楽に他ならない。体が透けるような白色でベランダに突然現れたアンジェリカは彼を空の静寂へと連れ去り、川面スレスレの空間を横倒しになりだからゆっくりと飛んで行く。この馬鹿馬鹿しさはロマン主義に傾倒したジャン・ルノワールやルイス・ブニュエルの意匠を現代に蘇らせる。またミケランジェロ・アントニオーニの『欲望』やクリス・マルケルの『ラ・ジュテ』などのヨーロッパ映画の名作群を思い起こさずにはいられない。下宿のテーブルに飾られた一輪の白い花、鉢の中で優雅に動き回る金魚、ショパンの調べ、籠の中の鳥と死、鍬で耕した男たちの突然の失踪とトラクターの代替。昏倒する主人公を見つける小学生たちの眼差し、救急車の不穏なサイレン、それら一つ一つのイメージの蓄積が、あの世への主人公の誘いとなるのは言うまでもない。絵画のような構図の完璧なショットの数々、活劇とは真逆の静謐さ溢れる長回し、いつものように冗長なレオノール・シルヴェイラ、ルイス・ミゲル・シントラらオリヴェイラ・ファミリーの台詞回し、教会に現れた「たかり」とのやりとりの喜劇性など、101歳の老人が撮った今作は陶然とした喜びと真の若さに満ち満ちている。
ちろる

ちろるの感想・評価

3.7
死んだ美しい女性アンジェリカを、カメラのフィルター越しに恋に落ちた主人公イザクが、次第にその彼女の存在に囚われて現実世界から遠ざかってしまう物語。
ストーリーは儚げで壊れそうな夢幻的な美しさを含む愛の物語。
しかしダークトーンの映像に暗がりの多い部屋の外にボワっと降り立つのが妙に明るさのあるアンジェリカの存在は、悪く言えば雑で、チープさのある映像は狙いなのかたまたまなのか・・・
イザクの精神世界が肉体を巻き込み、肉体が朽ちていく。
別に驚くべきことではない、人間の肉体など精神でようやく成り立つ脆いものなのだ。
この監督は101歳でこの作品を撮ったというから、その生と死の境界線は淡いということを身をもって実感がしているのだろう。
死は意外にもあっけなく、逆に生も精神次第では耐え続けるのかもしれない。

鬱屈とした世界観は日本で言えば黒沢清の世界感と少し似ていて、
少々の退屈さとクレイジーさのバランスが少しだけクセになる。
あかね

あかねの感想・評価

3.8
こちらの監督2015年にはなくなっていますが最高年齢の劇映画監督さんだったらしいです。
106歳と。ここまで仕事に命かけるって素敵ですよね。

このお話は、観た人によってみかたが変わりそうな意見が分かれそうな作品です。
とても静かな作品ではありますが映像の美しさに惚れ惚れしました。
映像は、CGとかではなくどこか昔懐かしさを感じるそんな美しさです。
そして静かな流れですが最初から引き込まれます。

ファンタジー要素も少し入ってます。
若くして亡くなった美しいアンジェリカの写真を撮る事を依頼されたある青年。
アンジェリカのまだ生きているような笑顔と幻覚と美しさに青年は取り憑かれていきます。
霊にはやはりそこまで深入りしちゃいけませんね。
ファタジー要素多めなので恐怖とかは一切なくただ淡々としてます。

とにかくアンジェリカかが美しく映像も最初から最後まで美しかったです。
長年作り上げてきた監督のキャリアを感じさせる
大人の味わいシネマですかね。

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