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ベイビー・ドライバーのmerrydeerのレビュー・感想・評価

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)
3.7
子どもの頃の交通事故の後遺症で耳鳴りが続くが、iPodでお気に入りの曲を流すと耳鳴りも忘れ超絶テクニックのドライバーに変貌する犯罪組織の逃し屋という主人公のキャラクター設定が最高にクールな訳ですが、映画本編もキャラ設定に負けず劣らずの洒脱さと壮絶なカーアクションとほんのりビターなドラマに彩られた見所満載の作品でした。

ご機嫌なカーアクションムービーとして華々しくスタートし、徐々に歯車が狂い始め、それでも洒脱さとスリリングなアクション(所々スリー・フレーバー・コルネット3部作を彷彿とするB級感もある 笑)は損なわず、エモーショナルな終盤へ向かっていく。

何と言っても、ロック、ジャズ、ポップス、ヒップホップとジャンルから年代までボーダーレスに揃った名曲の数々がまるで本作のために用意されたかの様に必要なシーンに配置され、それに呼応するように各シーンがよりドラマチックに煌めきを増す、音楽×映像のシンクロ率が強烈です。
アンセル・エルゴート演じる主人公のベイビーよろしく冗長になる事なく勢い良く一気に駆け抜けるスピード感も乙。

観賞後のドライブとカフェのお供は本作のサントラとなること必至。
それにしても、改めて見るとiPodの形状は何とも尊い。
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