菩薩

偽れる装いの菩薩のレビュー・感想・評価

偽れる装い(1945年製作の映画)
4.1
童貞にゃよく分からんNTR未遂もので猛烈にめんどくさく高度な恋愛の駆け引きをしてらっしゃる。流石に主人公の人格が破綻し過ぎていてなんやねんお前死んでしまえと思うが、なんなら冒頭からちゃんと死んでいてなんでこうなったかまでの一部始終が綴られていく。マネキン相手に思うがままに強権を振るって来た敏腕デザイナー、ただ本当に惚れた相手はマネキンではなく生きた人間なわけで、真実その愛が彼自身を破滅に追いやっていく。親友かつ惚れた相手の婚約者の理解ある彼くんぶりが痛々しい、なんか最近こう言うの観たなと思ったら『パスト ライブス』だ、メリーゴーラウンドも出てくるし元ネタ説ある。地獄の底に沈みゆくかの様なエレベーター、駆け引きそのものを具現化したかの様な卓球、男の子の方がカットマンであったが一方的に切られたのは彼だった。天才が故にマネキンにしか恋ができなくなった男の末路。
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