映画は時間の芸術だということがよく分かる。
数十年の物語を２時間に収める映画はそう珍しくない。一大叙事詩も映画の中では高々3時間から４時間。映画は時間を司る。しかしこの映画は時間に司られた映画なのだ。12年の年月を3時間弱に閉じ込める。12年の撮影期間を使って。
主要出演者は劇中で劇の時間軸通りに歳をとっていく。それこそが観てる者の心を掴む最高の演出で、完成した作品を劇場に座って観ているその瞬間に得られる幸福感が素晴らしい。
アメリカという国の21世紀初頭の姿を記録している点でも貴重な作品であり、家族の変遷は時代に囚われない普遍性を見せてくれる。
Moment seizes us.
瞬間こそが我々をとらえるのだ！
イーサンホークはやっぱりお喋りクソ野郎でした(笑)
