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さんかくのhikarouchのレビュー・感想・評価

さんかく(2010年製作の映画)
3.8
いやー楽しめた!

爆笑するくだりと、ホラー的な恐怖とが共存する、爆笑スリラー(?)という、のちのヒメアノ~ルに続く吉田恵輔テイストの原石的な輝きを感じる。ヒメアノ~ルよりは全然見やすいし。

登場人物みんな、しょうもないバカばっかりなのに、その中に人間の普遍的なおぞましさが詰め込まれていた。性欲、嘘、浮気、詐欺、執着、、、。

ガラス越しにナニカ、という要所での映画的な演出も光っているし、歯ぎしりがどこで治るかってのが人物の深層心理を描き出していて上手い。

「ほんっとおれバカだああ」という終盤のセリフを聞いて、「そうだね!!!」っておそらく観客全員が心のなかで叫んだであろうクライマックスとか、高岡蒼甫のキャラクターが終始最高だった。これ、もはや本人?
彼の改造車もめちゃくちゃ良くて、後ろのペイントが映った瞬間爆笑した。

ちょっと、当時15,6歳のアイドルにこんな際どいことやらせて良いのか、こんな撮り方して良いのか、倫理的にどうなのかってのは引っ掛かりはするが、最後の一線はギリ超えていなかったような気はする。

若き日の仲野太賀もかわいくて良かった。

こんなエンタメが100分弱にまとまっている。素晴らしいね。
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