都麦

夏休みのレモネードの都麦のレビュー・感想・評価

夏休みのレモネード(2002年製作の映画)
3.9
やっと観TAR!(TAR観てないのにこれ使っちゃうのそろそろヤメレ)

キネ旬行った時のTSUTAYAで買ったから、2ヶ月越し?とかで観た。なかなか気分の日がなかったもので…。レモネードまで作ってこれに備えた日もあったが、それでも観れず、今日ようやくこの映画の日がまわってきTAR。

とはいえレモネードの出番はほぼなかった。原題が『STOLEN SUMMER』とあったので「フーム?」とは思っていたものの、我が家でのこの映画の愛称は「レモネード」だったので、レモネードを売り始めたときに「はいはい、ここを物語の軸にこの男の子はどんな人と出会って何を学んでいくのかな?」とか思ってしまったけど正味レモネードの出番は体感5秒。ぜんぜんちがうはなし。

“改宗”をものすごくシンプルに捉えてる8歳半のピート。「えっ」と思うけどまあたしかに、なんか、「えっ」と思ってしまう我々大人が汚染されてるのかなぁなんて思ったり。
結構アセアセする話の展開だったが故にだいぶドキドキしながら観ていたのだけど、ラビの深い優しさとピートの真っ直ぐさが尊い。
病気をもつダニーをピートだけは「可哀想」とせず、ハードな試練を考えて金メダルを共に目指したところもよかった。

お父さんキツかったな〜。2000年初期から見たかつての保守的な父親像、設定で言えば50年も経ったいまでも、未だ世界にはあの父親と同様の考え方の人がゴマンといる気がしてね…。“正義”を持つから人は戦ってしまうんだよな〜と、この論題がなくなる世界線はおそらくない。
それに比べて、ラビが息子に対して「彼の意志を」「私たちの親の世代とは違う」と言っていたのすごくよかったな。全てを理解することは難しくても、子を1人の人間として尊重して、さらには自分が親から受けた教育と自分が子に与える教育は時には変化しているべきということを理解している親はすごい。子ども目線で進む物語だったけど、紛れもない子育ての話でもあったように思う。

最後の信仰に対する考え方、観てた時は「頭のいい子やな〜」と思ったけど、でもそれは8歳半の、まだ社会の偏見に汚されていないピートだからこそシンプルに出せた答えなのかもしれない。

信仰って難しいよね。ルールが多すぎて面倒くさくてnoisy。けど、愛する人が天国にいると知ることができるのも信仰なのね。

2002年にこれ作られたのか〜。すごいな
えーーー!よかっTAR…
都麦

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