名倉

タクシードライバーの名倉のレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
3.7

ボロボロに廃れたロバート・デ・ニーロかっこいい…イカれたモヒカンも最高!!



ジョーカーの原点にもなった作品ということで鑑賞しましたが、確かに主人公の転落人生やそこからの狂気性、復習劇がアーサーと通ずる所があるなと思いました。



前半は、ベトナム戦争からの帰還兵で精神を病み、不眠症に悩まされている陰鬱とした雰囲気のあるカッコいい主人公だと思っていたら、後半に掛けて徐々にそのチューニングがズレていきます。



ナンパした女性をポルノ映画に誘ったり、日々綴っている日記の内容が常人の感性とは異なり、自分への酔いしれ方が気持ち悪く、良い意味で映画の中で輝いています。



社会の底辺で蠢きながら憤怒と鬱屈を溜めに溜めて、やがてとんでもない形でブチ切れる展開などが、まさにアーサー・フレック=ジョーカーの面影を感じます。



ジョディ・フォスターが演じた少女娼婦アイリスを裏社会から救い出そうとする後半の展開は、全てがトラビスの妄想だとする説も多い様ですが、ハッピーエンドで終わっている分、個人的には現実であって欲しいなと思います。



古い映画ですが、当時を代表するに相応しい最高のアメリカンニューシネマでした🚕🚕🚕
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