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幸福(しあわせ)のクリームのレビュー・感想・評価

幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)
3.9
なるほど、"幸せ"か…。その意味を考えたら、直球ではないのが面白いと思えた。途中まで、ただの幸せな家族で、ちょっと退屈だが、終盤、夫のクズっぷりが発動してから、心中をかきみだされ、ラストに向かって楽しかったです。中々のブラック系。嫌いじゃないです。

内装の職人のフランソワは、妻のテレーズと2人の子供達と幸せに暮らしていた。 ある日、郵便局で受付をしていたエミリーと出会い、不倫関係になり、関係が1ヶ月程続いた後、フランソワは家族でピクニックに出かけた際、他にも愛している女性がいると妻に打ち明けるのですが…。



ネタバレ ↓



エミリーには、妻を愛しているが、エミリーも愛していると言う。妻と結婚したのは、先に出会ったからで、ただの順番なのだと…💢。また、テレーズは植物で、君は自由な動物だと言って、エミリーのSEXを評価する。キショイ男。
愛人関係が続いた1ヶ月後、家族でピクニック中に妻にエミリーと言う女性を愛してると告げ、テレーズが幸せじゃないなら、別れるけど、そんなのナンセンスだろ?と妻を言いくるめる。しかし、2人でSEXした直後、妻は池で溺死。フランソワは、妻が溺れている幻想を見る。
事故か自殺かは、解りません。
葬儀の後、直ぐにエミリーに求婚し、幸せな4人家族の母がテレーズから、エミリーに変わり、秋のピクニックで幕を閉じる。

何と言う気持ち悪い作品なのだろう。エミリーに求婚した辺りから、何事も無かった様に仲の良い4人家族の姿を観るのは、ゾッとした。ゲームの中の家族の様で、お母さん死んじゃったから、新しいのに変えようね♪︎くらいな軽いノリ。あんなに簡単に妻を取り替えるフランソワの愛してるって、言葉だけなんだろうな。こんなに無価値な愛してるは、要らない!タイトルの幸せは、フランソワにとってのみの幸せ。女性達もどうかしてる(笑)。目を醒ませ!そんなに良い男じゃないぞ!ある意味ホラーとも取れる本作、楽しかったです。
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