クリーム

アンブッシュのクリームのレビュー・感想・評価

アンブッシュ(2021年製作の映画)
4.0
見応えのあるUAE軍の戦争映画です。実話ベースですが、戦争アクション。絶体絶命の恐怖の描き方が上手く、360度から狙われ、緊張感が半端ない!爆破等も迫力があり、欧米人の出て来ないのもリアリティがあって良かったです。これは、拾い物。中々の作品だと思います。

2018年、イエメン南部に駐在するUAE軍の兵士アリ、ビラル、ヒンダシは、 帰国間近だった。彼等は装甲車で戦闘地帯の住民に支援物資を運びつつ、渓谷部を パトロールしていたが、 待ち伏せしていた敵に奇襲されます。渓谷に身を隠し、RPG(ロケット弾)や地雷で猛攻撃され、最新の武装を施したUAE軍の装甲車でさえ追い詰められて行くのでした。



ネタバレ↓



重傷を負ったヒンダシを守る為、アリとビライは応戦する。車両は数度に渡り、RPGの攻撃や地雷を踏んで動けなくなり完全に包囲された。ヒンダシが重傷を負い、外から炙り出されそうになります。360度から攻撃される絶体絶命の危機の中、これ以上車内にいるのは危険と判断したアリは、一番動ける自分が囮になり、2人を外の比較的安全な場所に移動させますが、狙撃手により撃たれ命を落としました。
UAE軍のカトリ司令官はマズルーイ大佐に現地の指揮を任せ、サイード副官に追加メンバを招集させ、現地へ派遣。
サイードは敵の罠にワザと突っ込み、対戦車砲の位置を確認したり、ドローンを飛ばし、対戦車砲の無力化の為にアパッチを要請したりしますが、度重なる地雷攻撃で動けなくなる装甲車が2台。
マズルーイはその装甲車を盾にして突撃する作戦を思いつき、敵との激しい銃撃戦の最中、外にいる3人を救出。また、1人の隊員は、アリを殺した狙撃手を崖を登り背後に回り殺した。彼を最後に装甲車に乗せ、その直後、同時に空爆が行われた。

まず、装甲車の頑丈さに驚きました。執拗に攻撃され、PRGの直撃や地雷を踏んで吹っ飛んでも中は大丈夫なんて凄い!
また敵の戦い方も巧妙で、RPGを打ち込み車両を止め、その隙に通るであろう場所に数名で素早く地雷を埋め、装甲車を破壊する。こんな戦い方では、苦戦するのも無理もなくゲリラ戦の難しさを見た様に思います。
360度、敵に囲まれ救助を待つ。とても生きて帰れるとは思えませんでしたが、アリ以外は、帰る事が出来ました。臨場感、迫力、文句無しの良作でした。

※イエメン内戦は2015年から進行中。フーシ派とハーディー政権派、アルカイーダによる3つの勢力の主導権争いで、映画はフーシ派のテロリストによる待ち伏せ攻撃です。
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