菩薩

ラブンの菩薩のレビュー・感想・評価

ラブン(2003年製作の映画)
3.1
ヤスミンの作品の中では断トツで面白く無いけど、ブレッソンがブレッソン以前のブレッソン時代があったように、ヤスミンも神の子以前は人の子だったのだなって事が分かるし、別にこれ1本つまらんくらいで、ヤスミン・アフマドが全肯定神監督である事実は揺るぎようが無い。とにかく面白くは無いんだけど、よく言えばこの後の宝石でしかない作品群の原石にあたる作品だし、むしろこれ以降の伸びしろのエゲツなさに驚愕する。ラブンは目が霞むと言う意味らしいが、むしろ父ちゃん・母ちゃんラブ(ン)ラブ(ン)ムービーだし、人と人はぶつかる、だからこそ抱擁を、って結局行き着くところは『タレンタイム』な訳だ。この時からもうゴールテープは張られてるし、ヤスミンはそこに一直線に向かって走り出してる、んでちょっと早く走り過ぎてしまった…。オーキッドが出てくるけど後のオーキッド3部作とは関係が無いし、金銭・時間的に余裕があり、ヤスミン作品コンプリートしたい人は観るべきかと思うけど、そうでなければスルーも可、とりあえず行き着くとこは『タレンタイム』なので、それだけは絶対に観てください。
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