炭酸煎餅

ジュラシック・パークの炭酸煎餅のレビュー・感想・評価

ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)
3.4
繰り返されるTV放映で何度か観てるはずで実際知ってるシーンも沢山あったんですが、ちゃんと最初から最後まで画面の前に座って全編観たのは実は初めてかも。

低予算映画「ヴェロキラプトル」を最近観ていたこともあって、キャラクター性の描写やテーマ性がちゃんと描かれて、恐竜もアニマトロニクスや当時最新のCGで多数多種がちゃんと登場しているのを見るとこれが予算と尺の余裕なんだな……というわりとどうでもいい感慨もあったりなかったり。

アニマル(広義)パニック映画……というのが自分的な本作のジャンルイメージだったんですが、改めて観てみるとティラノサウルスの初登場やその他の恐竜に追い回されるシーンなんかは完全にホラーのタイミングと文脈が使われているように見えましたし(余談ですが本作でもまだ恐竜の姿を出さない、"溜め"の段階では「ヴェロキラプトル」と同様の「演技と効果だけで『居る』感を出す」演出が使われているのがちょっと面白かったです)、挑発的で皮肉めいた言動が多いチンピラ風貌な学者が意外にも慎重・良識的な正論を述べる人物である一方、一見まともそうな恐竜時代の専門家である博士達が実は根底で興味と好奇心に駆動されていて案外ヤバい人なのがチラホラ垣間見えたり(学者キャラとしてはリアルな気もしますがw)、実は心理方面含む「恐怖」色の濃い作品としても解釈できる映画だったのが意外な印象も受けました。

こういう「十分観た気になってた定番作」をきちんと観直してみるのも、やはり案外再発見があるものだなと思わされますね。
炭酸煎餅

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