EnzoUkai

ファイト・クラブのEnzoUkaiのレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
4.0
DVDを持ってるがそのDVDが埃をかぶってる。多分ここ10年くらい見てない。公開当時には映画館でぶっ飛ばされた。
色々と真新しい画を見させて貰い、技術的にも最先端の映画だったろう。カメラがシームレスに動く映像なんかはここが走りだったような気もする。
映像のカッコ良さは当時も今もあまり印象は変わらず、当たり前のことだが、技術はあくまでも演出の一環に過ぎないということ。確信的に撮った画は色褪せない。

公開から20年が経ち。それなりに社会も変わってきた。ただ、驚くはこの映画で描かれたテーマってのはむしろ現代的だと思う。資本主義が立ち戻れる場所を失った今現在を予見するかのようだ。
最初見た、いや10年前くらいまで見続けてきたこの映画に対する熱い想いとは、人間の内面に常住する暴力性の描き方の斬新さだった。こんな描き方があるのか!?とただただ感嘆するばかりだった。
しかし、この時代に於いて、暴力を生み出す装置が資本主義であることだとハッキリ分かる。高度に発達した人間文化の末端である資本主義が人間の蛮性を呼び覚ましてるのである。

今回見たものはあまりレストアされたバージョンじゃなさそうで、若干暗めだった。これそのうち4Kのレストアされたものが見られるだろうから、またその時見るのが楽しみ。
ずっと見続ける作品なんだろうなぁ。

ブラピも凄いけど、エドワードノートンも凄いわ、やっぱりw
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