炭酸煎餅

海底軍艦の炭酸煎餅のレビュー・感想・評価

海底軍艦(1963年製作の映画)
2.8
1963年公開の特撮冒険映画。
ある時、超古代に海底に沈んだムー帝国が突如その超科学を示し、そもそも地上の土地は全てムーの植民地だった、ついてはこれを素直に我々に返せば良し、さもなくば……と地上に対して脅しをかけて来る。
地上の人々は彼らが建造中止を求める「海底軍艦」が対抗手段になると考え、その詳細を知る旧帝国海軍の士官を探し出して協力を求めるが、かつて終戦を受け入れずに消息を断って以来、部下とともに密かに海底軍艦・轟天号を建造していた彼は「これは大日本帝国が再び立つための力である」として要請を拒否するのだった。果たして轟天号の動向と地上の運命は……。

世界と隔絶し時代を受け入れようとしない旧海軍の軍人、かつてのその上官、父の信念のために幼い時に半ば置き去りにされた彼の娘、と「戦争と戦後」という時代を挟んだドラマ部分は見応えがありましたが、その葛藤や確執も娘がムー帝国に攫われた事でセリフ一つであっさり解決してしまい、スペクタクルとしてのアクションや戦闘がめちゃ地味で大して盛り上がらないまま終わってしまったのは残念でした。
ムーの女帝の、高慢でありながらも何となく傀儡っぽい?描写も見えて、最期は崩壊する帝国に独り還っていくキャラ性とか、もうちょっとドラマを見たかった要素もあったんですけどね……。

ところで原作でクレジットされてる押川春浪って「いだてん」で出てた天狗倶楽部の人ですよね……?と思ってググってみたらやっぱりそうでしたねー。
原作といいながらストーリーは全然違うらしいですが、既にパブリックドメインになっている作品でKindleでも読めるみたいなので、またそちらも読んでみたいと思います。
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