あーち

彼女たちの舞台のあーちのレビュー・感想・評価

彼女たちの舞台(1988年製作の映画)
3.6
演劇を習う若い女性という不安定な立場の彼女たちと、警察として潜入捜査を行う現実的な男の立場が入り乱れ、平和な日常がだんだんと崩されていくその様が見事に描かれていた。男が彼女らの領域へ土足で踏み込めば踏み込むほど、彼女たちから笑顔が消えヒステリックが増していく。演技を練習するシーンとも混同するほど現実と芝居の境目がわからなくなってきて、今まで自分の中で感じていた映画とミュージカルのはっきりとした違いも曖昧になった気がした。
個人的に1番お気に入りなのは4人でパイを分け合ってくだらない話をするシーン。彼女らの素が見れた愛おしい時間だった。
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