菩薩

乙女の星の菩薩のレビュー・感想・評価

乙女の星(1945年製作の映画)
4.4
すんばらしい。城の内部構造同様話もちと複雑なので是非その目でお確かめを!としか言えないが、ジャック・タチが幽霊役やってる時点で勝ちだし干渉は出来ても質量を持たないがゆえにそれ以上は見守るしか出来ない幽霊の切なさはやっぱりロウリーを想起させる、つかそもそもの形状が。現代的に言えば絶対に叶わぬ推しとの恋の話にもなろうし、誕生日を迎えた少女(と言うほど幼くもないが)がまた一つ大人の階段を登るお話でもある。滑らかなストーリーの中に原初の映画的快楽がふんだんに盛り込まれている。こう言う優れたクラシックを通過した上で現代の映画に取り組んだ方が自身の鑑賞眼…らしきものも豊かになる様な気がする。いやぁ、本当に素敵な映画。
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