炭酸煎餅

ルパン三世 風魔一族の陰謀の炭酸煎餅のレビュー・感想・評価

3.8
制作当時、企画意図のよく分からないキャスト総入れ替えをやって総スカンを食らった「ルパン三世」OVA作品。
そういう経緯もあってか半ば黒歴史的に扱われ、テレビ放送等の機会にも恵まれなかった作品なので私も今回初めて観たんですが、実際に観てみると(すでにキャストの代替わりが起こって世間的にも納得されている現在だから、というのはあるかもしれませんが)聞いていたイメージよりもずっと悪くない(というか結構面白い)な、という印象でした。

大塚康生が監修として入っているからか、高畑・宮崎コンビが入った辺りの「Part I」後半や「カリオストロの城」的なテイストが感じられ、レベルの高い作画力で繰り広げられるドタバタ感溢れるアクションシーンや大仕掛けなカラクリ設定は単純に観ていて楽しく、オマージュ的な要素もあって「和風設定のカリ城」的な感じで観られる作品だと言えるのではないでしょうか。(悪く言えば「焼き直し」と言えなくもないのは否定しませんが……)

懸念事項?のキャスティングもそもそもが実力派揃いのキャストですから結局は慣れの問題かなという感じでしたし(既存キャストのイメージが強いだけに声だけシーンに入ってくると一瞬誰のセリフかわからなくなるというのはちょっと難点かなと思えましたがw)、「ルパン三世」のファンなら一旦先入観は脇にどけて、一度観ておいて良い作品なのではないかと思いました。
炭酸煎餅

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