BOB

夜のBOBのレビュー・感想・評価

(1961年製作の映画)
3.5
ミケランジェロ・アントニオーニ監督"愛の不毛三部作"の2作目。

ミラノ。人気作家の夫とその妻、中年倦怠期夫婦の一夜。

「愛しているからこそ死にたくなるのさ」「愛じゃなくて哀れみよ」

物憂げな雰囲気漂う上品な大人の映画。中年倦怠期夫婦のドラマということで、テーマ的に今の自分にはまだ早かった。理解できない部分が多く、退屈に感じる時間が長かった。

無機質、無気力、無関心、我儘、虚無感のような言葉を連想した。ロッセリーニ監督の『イタリア旅行』を鑑賞したときと似たような感情が湧いてきた。手紙を読むシーンは『マリッジ・ストーリー』みたいだなとか思った。

視覚、聴覚的にはとても興味深かった。
陰影のはっきりしたモノクロ映像、洗練された構図、知的な会話、ムードたっぷりのジャズ、高級なスーツやドレスを装うセレブ達。

マルチェロ・マストロヤンニのスーツ姿。大人の色気ムンムンで気絶。

「女は男のために自分を犠牲にする」

「僕は君に何も与えず理解もしなかった。愚かにも人生を無駄にした。」

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