荒野の狼

チェ・ゲバラ-人々のために-の荒野の狼のレビュー・感想・評価

4.0
「チェ・ゲバラ 人々のために」の原題は「Che, un hombre de este mundo」で89分のドキュメンタリー作品。チェの遺体がキューバに返還された1997年の翌年に作られた映画で、返還の折の映像(カストロのスピーチ、行進)を含む。本作品は、ゲバラの関係者の証言を集めた作品で、メルバ・エルナンデス(女性革命家)、ゲリラ活動を行った部下や、二人の娘と息子、アルベルト・グラナドス(「モーターサイクル・ダイアリーズ」のゲバラの相方)、アルベルト・コルダ(ゲバラの有名な肖像写真を撮った写真家)など多数。DVDの特典映像に、登場人物の顔写真を略歴がまとめてあるので重宝(映画の中では、登場人物の名前と肩書のテロップのみが一度だけ短い時間でるだけなので、視聴前にみるのがおススメ)。

ゲバラ自身の映像も多く含むが、これらは短いものがほとんどである。中でもユニークなのは、ゲバラの死体の周りを人々が歩き回っている動画(ゲバラの死体の写真は公開されたので有名)。

以下は映画の抜粋。

チェ・ゲバラ:(「官僚主義」について)定義がある。官僚主義は不必要な慎重さで問題解決を遅らすことだな

アルベルト・カステラノス(またはカステジェノス、ゲバラの護衛兵の1人):彼(=ゲバラ)は他人の仕事も実によく見ていた。失敗も見逃さぬが怒らない。ただ不正だけは決して許さず、厳しく取りしまった。
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