ASUKA

何が彼女をそうさせたかのASUKAのレビュー・感想・評価

何が彼女をそうさせたか(1930年製作の映画)
3.7
新宿東口映画祭のカツベン映画祭にて。

タイトルとそのフォントに惹かれて観てみました。
昭和五年の大ヒット映画だそうです。

嫌われ松子並みの不幸な人生を辿る14歳。
映画冒頭と結末のフィルムが損壊(?)してしまって映画を観に来たのにちょっと残念ではあるけど、大筋はカバーしていたしコミカルな演出もあってなんとか観られたかなぁ。

内容よりも私にとってインパクトがあったのはこの映画の上映方法。
無声映画時代にセリフや解説を充てていた、活動写真弁士(活弁)という職業の方がこの現代にもいらっしゃって、そのナレーションの下で観る白黒フィルム映画だったのです。
解説しながら1人何役も演じ分ける、声の演技力がシンプルにすごい。
大ヒットはこの役割があってこそじゃないの、と思って後々調べたらやはり当時は映画館へ「活弁の○○さんを聴きに行こう」的な誘い文句だったそうな。

無声映画自体もはじめてだったので、いつもと違う神経を使った気がしてちょっと疲れちゃったけど、面白い体験だったかも。
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