カーズWSA

勝利への脱出のカーズWSAのレビュー・感想・評価

勝利への脱出(1980年製作の映画)
4.0
日本、ヨーロッパ遠征二連勝だったので。
そして昨日は仕事後ナイターで月イチサッカーの日だったんですが敵味方ともに集まりが悪く、小学生サイズのゴールで8人対8人だったのでイマイチ消化不良。

マイケルケインとスタローンのやり取りがおもしろかったです。

アメリカ人にフットボールなんてできないっしょ?
フットボールって言ったらアメフトのことでしょ、サッカー?知らん。

序盤のふたりの会話は根底にこのマインドがあります。

スタローンのキーパーは笑えます。動きが軽すぎるしパンチングが特に。それロッキーのパンチだから。

東欧の選手も入れてくれ。

そうだよね、テクニカルな選手東欧多いもんね。
ちょいちょいニヤリとできる。

素敵なハーフタイムを経てクライマックスへ。王様ペレのセリフ、からの後半スタローン。
サッカー好きはハマれる映画だと思います。

マックスフォンシドーはかっこいい。



ここからはスルー推奨です。書きたいからだけです。サッカーの話。

この映画ではペレ、ボビームーア、オズワルドアルディレス、デイナなどが見れます。

高校生の頃に観て、写真と文でしか知らなかった名選手が出てることにメチャクチャ興奮しました。特にアルディレスはその頃エスパルスの監督やってたし。

82年のワールドカップでアルゼンチンはアルファベット順に番号を付けたためアルディレスはフィールドプレーヤーながら1、ということもおもしろい。

トッテナムホットスパー在籍時、スパーズファンに愛された彼。イングランドで最も愛されたアルゼンチン人なんて言われてます。「オッジーをくれるならフォークランドはくれてやる」。

デイナはポーランドで72年ミュンヘンオリンピック金。二年後の西ドイツワールドカップで三位。晩年アメリカに渡りますが、若くして交通事故で亡くなってしまってます。同時期のポーランドにはガドハ、という名選手もいてクライフを完封したフォクツでも抑えきれなかったそうです。


番号の話

アルディレスの番号1ですが、確か今はフィールドプレーヤーは付けられないはず。間違ってたらゴメンなさい。

最近だと(もう最近じゃないけど)94年でイタリア、個性を嫌うとされてるアリーゴサッキがディフェンスからポジションごとに順番に番号付けて変な感じに。エースストライカーが付けるべき9番が右サイドバックのタソッティ、とか。それでも10はロベルトバッジョだったのが印象的。

元々は、両チームでスタメンが1から22まで付けてたようです。
特攻野郎Aチーム対Bチームの場合、Aチームが1から11、Bチームが12から22、といった具合いに。

フォーメーションの進化によってヨーロッパと南米で番号の付け方が若干異なっていきます。

むかしむかしは2-3-5が主流。
ふたりのバックが2と3で、真ん中の三人が右から4、5、6。
前線の5人が右から7、8、9、10、11、と。
11.10.9.8.7
6.5.4
3.2
という並び。

そこからヨーロッパはWMシステムが主流になります。
バックの3と2の間に5が落ちる。すると上から見るとMに見えます。

6 4
3 5 2

トップは10と8が落ちる。するとWに見えます。

11 9 7
10 8

これがWMシステムです。これで現在が見えて来ました。
7は右ウイング、11は左ウイング、9がセンターフォワードです。
右サイドバックは2、センターバックは5と4か6。左サイドバックは3です。

南米では4-2-4システムが流行る。
2-3-5システムのミッドフィールド三人の左右、6と4がそのまま落ちる。
トップは8が落ちる。

11 10 9 7
5 8
6 3 2 4
となります。
なぜかブラジルだけ2と4が入れ替わります。

これを知ってるとなるほど、と思うことがまあまああって。

ロベカルはレアル(欧州)で3、代表(南米)だと6。
右バックで出て来たサネッティは4。

フォーメーションが多岐に渡り背番号も固定制となった現在ではバラバラになってはいるけど名残りは感じられます。

英国系は割と忠実にこれに従って付けており、センターバックが5と6だからランパードが8、ジェラードは4。トップには10のオーウェンが。

トップのひとりは必ず9。ハーフに10がいるときはトップの選手が8を付ける。

だからベアズリーとかヘスキーとか8。セルティックで古橋も8です。英国系はトップの選手が8ってそこそこ見かけます。

11はエースの番号ではなく元々は左ウイングの番号。ブラジル時代、左ウイングで頭角を表したカズがこだわっていた番号です。

ブラジルはツートップのとき9と11、9と7が多い。
すげえ気持ち悪かったのは94年のロマーリオ11、ベベット7です。ツートップが両翼の番号で左ハーフのジーニョが9を付けてた。まあ別にいいんすけど。

他にもたくさん紹介したい背番号物語があるんですが。
これとは別にポジション関係ないクライフ14とかゲルトミュラー13は当然として、インテル時代サモラーノの18とか。マンユナイテッドの7とか。
最近はホントにただの好きな番号になっちゃって。ライス41とか。
いやもういいだろ。
中日ドラゴンズのエースナンバーは20です。僕にとっては小松です。
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