シュガー

ふたりの人魚のシュガーのレビュー・感想・評価

ふたりの人魚(2000年製作の映画)
2.7
存在してるのかしてないのか、どこか現実味がなくておぼろげなお話でした。
登場人物はおそらく4人、初めはメイメイとカメラマンの男の関係を切り取ったシーンから始まるが、メイメイを探す景色の中現れた運びやの男に焦点が当てられ、次第にカメラマンの男が語り手となって運びやの男とムーダンという女性の恋の話へと移っていく。
運びやことマーダーとムーダンの話は幻なのでは?と思っていたが、終盤の展開を見てむしろその二人の話の方が現実味があるという不思議。実体があったからか。
カメラマンの男は自分の視点のみで姿はわからず、メイメイは愛してるならわたしを探してといって消える。いつもふわふわした視界の中、雨に滲んだ風景がまるで二人の存在のようで、どこかはっきりとせず幻なのはこちらの方か、と思わせられる展開だった。
終わりへ向かうにつれて、より現実感がなくなっていった。
まどろみの中にいるような、不思議な世界観の映画でした。
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