クリーム

カストラートのクリームのレビュー・感想・評価

カストラート(1994年製作の映画)
3.7
カストラートと言う存在を知りませんでした。昔、似た様な噂を聞いたのを思い出しました。可愛らしさを維持する為に少年に女性ホルモンを射つとか…(アイドルの話)。オペラは好きなので観れたけど、内容的にはそんなにピンと来なかった。知る事が出来て勉強にはなりましたが…。
18世紀イタリア、人気カストラート歌手ファリネッリの半生を、実の兄との愛憎を中心に描いた作品です。
❇カストラートとは、変声期を迎える前に去勢された男性歌手で、去勢する事で驚異的な音域を手に入れたそうです。最盛期には何千人も存在したらしい。



ネタバレ↓



作曲家の兄リカルドは弟カルロの為に作曲し、弟は兄の為に歌う。また、2人は音楽だけでなく、女性とのセックスも共有していた。カルロは作曲家として兄よりもヘンデルの方が優れている事を知っていた。そして自分を去勢したのは兄だという事にも薄々気づいていた。リカルドの説明は、カルロが病気になり、その後落馬したせいで去勢に至ったとカルロに言ってしました。実際は阿片で朦朧とさせ、ミルク風呂につけて去勢される場面が印象的でした(グロ映像は無し)。
2人は、仲違いし距離を置きますが、ラストは、仲直りしてアレクサンドラを共有します。弟の為に精子を提供した兄。アレクサンドラが妊娠して、兄は出て行く。カルロは愛する女と子を得て人並みの幸せというモノを手に入れるのでハッピーエンドって事らしい。

ファリネッリ(カルロ)の音域を歌えるオペラ歌手は現在存在しないので、最新技術を駆使してカストラート歌手の歌声を再現したらしいてす。時代的にあまり有名なオペラの楽曲が無いので、その辺はちょっと残念でしたが…。美しい声で良かったです。
しかし、 毎回兄弟で一人の女性とSEX するという3P状態なのですが、女性もケロッとしています。現代とは違うモラルが、リアルでした。
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