地方開発を舞台に都心の事務所の思惑と地域住民の思いを描いたヒューマンドラマ。
濱口竜介が監督を務め、大美賀均、西川玲、小坂竜士、渋谷采郁らが共演。
巧(大美賀均)と娘の花(西川玲)が住んでいる長野県水挽町は、都会からの移住者も多い自然に恵まれた高原の町。そんなのどかな田舎町に、都心の芸能事務所がグランピング施設を建設することになり、住民に対して説明会が行われた。そこで、生活に使用している地下水に汚水が排水される可能性があることが明らかになる…
都心の芸能事務所が、のどかな田舎町に遊興施設を建設することになり、変化に不安と抵抗を感じる地域住民に対して国の補助金を利用して田舎町を活用しようと目論む芸能事務所の社長や担当者らのそれぞれ思惑が交差する。両者の立場の違いが興味深い。
雪がうっすらと積もった森林を舞台に、ゆっくりとした長回しの映像が多用されているのが印象的。チャレンジャブルなカメラワークも興味深い。
果たして事業側と住民たちは話し合いで折り合いがつくのか?
「水は低い所へ流れる」
2024.4に鑑賞
第80回 ベネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞(2023年)