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市子のwoosのレビュー・感想・評価

市子(2023年製作の映画)
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池袋シネマ・ロサにて鑑賞。
2023年新作劇場鑑賞84作目。
客席は7割くらい。
テーマ「子供は生まれてくる環境を選べない」

[全体として]
この映画で今年のムービーウォッチメン課題映画がラストということで、なんとか今年も完走できてよかった。
お話的には、川辺市子(杉咲花)はある日同棲する長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズをされるが翌日失踪する。わけがわからない義則だったが、そういえば数年ともに暮らす彼女のことをあまりにも知らないということに気づく。ほどなくしてある事件の捜査で訪れた刑事後藤(宇野祥平)とともに失踪した彼女の過去の足跡を追うごとに彼女の出生の秘密に触れていくのだが。。みたいな感じの話。
割と重い話だった。

[良かったところ]
義則を視点人物として、丁寧に川辺市子という人物を掘り下げて行くのだが、話が整理されていてわかりやすい。
なぜ市子はああいった人物になってしまったのか?という疑問が次々明かされていくが、結局まあ親が取ったある選択が一番悪いわな。。。
またそれぞれの役者さんが演じる普通ではない人物のキャラクターが細かく設定されているので、重い話だが義則視点で物語に入り込みやすかった。
市子の少女時代、高校生時代、20代前半、現在、とそれぞれの時代を見せて行くのだが比較的彼女にとって幸せなタイミングがそれぞれの時代にあって、特に北くん視点になる高校時代が「青春」という感じがよく切り取られていたように思う。
気になっている子とアイスを食べたり誰にも知られず秘密を共有している描写はとても甘酸っぱいし、映画を観ている人が甘酸っぱい「あの頃」を思い出してしまうような描写なのではないだろうか?その後がマッド過ぎるけど。。

[気になったところ]
北くん。。。

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なかなかのサイコパスムービーでした。

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ここで、ムービーウォッチメン2023年課題作の中での個人的ランキングを発表しておきます。

1.PEARL パール
2.キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン
3.ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3
4.ベイビーわるきゅーれ2ベイビー
5.エンドロールのつづき
6.イニシェリン島の精霊」
7.オオカミの家」(同時上映:「骨」)
8.鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
9.FALL/フォール
10.レッド・ロケット

次点として
「スパイダーマン:アクロス•ザ•スパイダーバース」
「アンダーカレント」
「aftersun/アフターサン」
という感じです。
スパイダーマンは3作目に続くところで終わっているのでトップ10ではありませんが、とても良かったです。

全体ランキングは年明けにプロフ欄で発表しますので観ていただけたら嬉しいです。
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