ハンスウ

移動する記憶装置展のハンスウのレビュー・感想・評価

移動する記憶装置展(2023年製作の映画)
3.6
久々にぴあフィルムフェスティバル関連の作品を観ました。スカラシップ作品ではなく、応募作品のうち観客賞というのを受賞した作品だそうです。東京げい術大学大学院映像研究科の人たちが作ったんだそうな。へ〜、大学院があるのか🙂 なるほど、映画をいっしょう懸命に勉強した人たちだけあって低予算ながら映像がしっかりしてたと思います。ワンシーン、ワンカット、観ていてストレスを感じることはまずありませんでした。地味ですよぉ。地味だけどなんの変哲もない部屋のシーンとか、風景のシーンとかでも丁寧に切り取っているのが感じて取れました(偉そーだなぁ😅)大絶賛の映画ではないけど、とにかく観ていて、いいなあと思ったのはホントです。

今作は「かつて栄えていた町の記憶を辿る」みたいなことがモチーフになってます。偶然だろうけど、先日、劇場で観た「霧の淵」と共通するテーマのようなものが流れていたと思います。要するに昭和時代に盛り上がってた町はどんなんだったかな〜っていうことですけど、若い映画監督たちに興味を持ってもらえるのはちょっとうれしいもんですよ。わたしもギリギリ、最後の昭和の盛り上がりを見たり経験している世代です。旅行やら運動会やら花見やらバーベキューやらお祭りやら、何をやるにしてもみんなで集まって盛り上がっていた、そんな時代が確かにありましたね〜😌

そんな過去の記憶を巡ると同時に、行き詰まった1人の女性が再スタートするまでの話でもあったんだけど、それを何も押し付けることなく丁寧な映像による作品だったと思います。この監督が今後、世の中に出てこれるかどうか、楽しみなところです🙂
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