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首のwoosのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
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グランドシネマサンシャイン池袋にてIMAX GTテクノロジー 2D版を鑑賞。
2023年新作劇場鑑賞79作目。
客席は5割くらい。
テーマ「本当のところ」

[全体として]
IMAX撮影されたわけではないのでIMAXで観ないでもいいかなぁとは思ったがポイントが溜まっていたので800円で鑑賞。
お話的には荒木村重が謀反を起こした有岡城の戦いから始まり、信長と明智光秀、荒木村重の恋愛模様と農民出身で男色とかあまり理解できない秀吉側の出世競争の話が入り乱れる感じで、本能寺の変から山崎の戦いの後までを描く。
戦国版アウトレイジかと思いきや、それだけではなく泥沼恋愛ものなんじゃないかと思うような愛憎入り乱れる話。

[良かったところ]
出世競争および跡目争いと恋愛話がこの映画の二本の軸になっていたが、とても整理されていて話がわかりやすい作りになっていた。
「首」というものの捉え方が「武士」と「農民」で明らかに違っていて、特にどっちかって言うと農民サイドである秀吉のラストの行動が最高だった。
シリアスに怖いと思う箇所もあれば、コメディ以外の何物でもない箇所もあってトータル的に娯楽映画になっていたのがとても良かった。特に秀吉(北野武)と秀長(大森南朋)、黒田官兵衛(浅野忠信)の三人組は、まんま「たけし軍団」のやり取りを見ているようで良かった。
それぞれのキャラが立っていて、出世競争における「はかりごと」や「嫉妬」「裏切り」は現代社会でも同じだと思うし、割と組織の中にいると見えてくる景色にも思えていろいろ考えてしまった。
エンケンさんの荒木村重と中村獅童さんの茂吉って結構「可愛げのあるクズ」でとても良かったなぁ。

[気になったところ]
マジでこの映画の信長の家臣にだけはなりたくない。
大竹まことさんはひげとメガネがないと誰だか分からなかったな。エンドクレジットでやっと気づいた。

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個人的にたけし映画の中でもかなり上位の作品でした。
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