mmm

夜明けのすべてのmmmのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.3

原作未読

それぞれが抱える困難がある中、
他者のそれを想像し
思いやることについて描かれた作品

実は、公開初日・2週目と2回鑑賞済みで
なんとか上手いこと言葉にできないかと
しばらく寝かせてみたのだけど…
もう素晴らしいってだけでいいのかも。

PMS(月経前症候群)で感情のコントロールが
できなくなってしまう藤沢さん、
パニック障害をきっかけに色々諦めがちに
なってしまった山添くんが、
少しずつ打ち解けていく様子がたまらなく
良かった。

事情を知った上で受け入れてくれた栗田科学の
社長さんや、いい塩梅で気にかけ見守ってくれる
社員さん、山添くんの上司や彼女、藤沢さんの友達

多くは語られないけれど、それぞれ抱えるものが
ある中で、優しさが循環していくような環境も魅力的。

グリーフケアにもふれていましたね。

エンドロールで、斉藤陽一郎さんの名前を目にして
「!!?」となって慌てて2回目を観たわけですが、
なるほど、そこにいらしたか!

既に多くの方ががあげているように、山添くんの
一大決心を聞くシーンの渋川さんの表情だけで
泣けちゃったなぁ。
本編からシームレスなエンドロールも最高でした。

ここの評価が(おそらく)人気票ということではなく
4.2をキープしているのが、それを物語っていると
思うけど、ストーリーに展開を求める方には
ちょっと物足りないのかな?
もったいないな。

本当にお守りみたいな作品なので、
まだの方、もう一度という方は、
上映回数がかなり減ってきたので、お早目に。


◆おまけの話
監督が、栗田科学の雰囲気の良さが非現実的に
みえないように…みたいなことを書かれた記事を
読みましたが、作品として浮くことはなかったけど
栗田科学は、ユートピアですかね。
職場環境にめちゃくちゃ不満があるわけではないけど
鑑賞後、現実に戻るのがちょっと悲しかったかも。
mmm

mmm