ごい

パスト ライブス/再会のごいのレビュー・感想・評価

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)
4.3
結構楽しみにしていた作品!A24はこういうのが1番良い

ラブストーリーのような門構えだけど、より広い意味での愛や繋がりを描いた作品だった
絵作りとサントラも素敵で良い時間を過ごせた

AAA24のzineにもなるくらいだからスタジオもさぞ気に入っているんでしょう


北米に移住した韓国人女性ノラを中心に、幼馴染の男性ヘソン、そしてノラのパートナーであるアーサーの3人がメインで彼らにしかほぼセリフは無い
冒頭の3人がバーで過ごすシーンは監督の実体験が基になっているんだとか(こんなエモいことある…?)

24年前、12年前そして現在のノラとヘソンの様子が丁寧に描かれているんだけど、西洋的にも東洋的にも円環を成す12という数字で区切るのは本作のタイトルにも通じるところがありそうだなぁと深掘り

ノラは幼い頃から自立心があり、20代の頃もヘソンより明らかに成熟しているように感じた。一方でヘソンは年相応で素直。
北米に渡ったノラにとってヘソンは幼い頃の親友でもあり、自身のルーツを思い出させてくれる郷愁の対象という存在である一方で、ヘソンにとってノラはそこまで複雑ではないようにも感じた。そのギャップが2人の距離感を絶妙にする。

客観的に見たらアーサーの言う通り超ロマンチックな関係なんだけど、彼らの感情を思うとそんな簡単な話でもないんだよなぁ〜

自分は優しくて穏やかで正直な関係性を構築しているノラとアーサーの関係の方が素敵だと思う。パートナーがどう頑張っても共有できないようなルーツを深層心理に秘めていることも含めて受け入れたり葛藤しているアーサー最高なんだよなあ

あまり表層的な理解で深読みしたくは無いけど、明らかに厳しいシチュエーションを受け入れた彼がユダヤ系であることは、その信仰が影響している部分もあるのかなぁと、「ボーが恐れている」を思い出したり、、、(普通、止めるよな、、、)
ごい

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