“あなたが好きだったあの人は今?”
12歳の時に異国へ離れていった初恋相手との24年間を巡るお話。
あの時一体どんな言葉をかければよかったんだろう?思いやれなかった言葉を引き戻したい。言えなかった想いを伝えていれば、もしかしたら..今は…
っていう経験は誰しもあるあるなのでは?
作り物っぽくないリアルな瞬間に、心が揺れる。私は最後の“あの間”に心拍数爆上がり、完全に心をやられました。
正直、中盤までなんかノレないなぁ〜(後述)と思ってました。でも36歳で再会するとこからは、あ”〜このままずっと終わらないで、、と切に願うような作品に。
きっと観終わった人は、帰り道に自分がときめいていた過去の記憶の中でぐるぐる🌀迷子になってしまうことでしょう。
あと1分だけ遅かったら?
きっと違う結果になったのかもしれない。
でも、それでいい。そんな微妙なバランスの上に私たちは生きてるし、だから出逢いも別れも縁というものは尊いのでしょう。
以下、本筋に触れます。
自分が中盤までノレなかったのは、淡々としてるのもあるけど、そもそも話として足りないから(なんであの2人が好き同士なのか?とかの人物描写のエピソードが超薄味)だったんですが、あえて描かないことでそこに自分の経験がピースとしてはめこまれていった感覚。
だから、中盤以降は自分がヘソンになっていて終始ドキドキしてました。だって24年ぶりに会った初恋の人なんだもの。
今カレ/元カレ(いや、元カレでもないか)混ぜるな危険⚠️アーサーいい奴すぎるので、見てるこっちもいたたまれないのよ。。
そして、もう最後のタクシーを待つあの間!
いじらしくて、愛おしくて、、
結局ドラマチックな事は起こらないけど、それでよかった。
いや、よくない。よかった。どっち?
一体どっちならよかったのか?
我々は彼らにどうなってほしいのか??
と考えれば考えるほどわからなくなるけれど、一つ言えるのは、これは最高のエンディングだという事です🥲
※追記
予告をあらためて観ると、序盤で車の窓から顔を出す少年ヘソンとラストシーンでNYのタクシーから顔出す大人ヘソンがモンタージュされてたことに気づいた。観てる時は気づかなかったけど、最初と最後が繋がるようになってます。よくできてる✨
観終わった後、色んな人の感想読んでいて、基本的にヘソンが左、ノラが右に配置されている。左→右は未来を示唆してる。
何箇所かそれが逆転していてそのシーンでは未来志向で過去は過去としているノラの気持ちが揺らいでる。
という考察があって、あーなるほど〜🧐と。
実際どうかはわからないけど、たしかに→→は未来(志向)のメタファーになりうるし、バーのシーンでも逆転してるなぁと、鋭い。
ただの感想ではなく、こういう視点も持っていたいなぁと。