“Chances are near zero”
印象的な台詞がたくさんあったけれど、自分には特にこの言葉が残った。
この世で与えられた”天命”を全うする。
自分にしかできないこと。
オッペンハイマー氏にとっては、それが原子爆弾を作ることであった。数えきれぬ計算の上に作り上げられた原子爆弾。”ほぼゼロ”の恐怖。成し遂げた後にやってくる様々な後悔、呵責。想像するだけで押し潰されそうな重圧に、鑑賞中はただただ圧倒された。
始まったその瞬間から引き込まれる量子世界の映像、鳴り止まない轟音に震えた。
1959年、ケネディがストローズの閣僚登用に反対票を投じた事は初めて知ったので、ほぉ〜と。
また、1963年のフェルミ賞(ラストシーンの受賞式)にサインしたのも他ならぬケネディ大統領であったこと。そして受賞式の直前に暗殺されてしまったようです。それも踏まえて思い返すと感慨深い。