Takashi

せかいのおきくのTakashiのレビュー・感想・評価

せかいのおきく(2023年製作の映画)
4.8
完成披露試写会で観ました。
より親しみやすい新しいタイプの時代劇で楽しめました。ありがとうございました。
「人間が毎日食べ物を食べては最終的に出すもの」を運んで仕事にしていた者達の物語です。

原田プロデューサーと坂本監督が仰っていましたが、普通の武家社会の様子を描いた時代劇ではなくて、庶民の最下層にあたる方々を主人公にした時代劇になっていて、まさしく「いつもの時代劇」ではなくて、より親しみやすい作品になっていると感じました。
庶民の下品な言葉遣いもありつつ、その中でおきくとその父の言葉等の丁寧さ際立ち大事な言葉がより重みを増します。

原田プロデューサーの話で、映画にも環境問題等の持続可能な社会の話題を取り入れていこうとしていたその始めの作品のようです。
新しい映画のジャンルのようで、その意味でも斬新でした。このような試みに大変感激しますし、さらなる作品を期待したくなりました。

キャストの方々の中でもお話がありましたが、「全ては回っている(循環している)」ことを何も隠さず伝えている映画だと思います。
映画の内容全てがモノクロの映画ではないところも、敢えてモノクロにして受け入れやすくしている配慮が伺えます。
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