ここ最近見た映画の中で、感想をまとめるのが一番難しかったかも知れない。
一言でいうとガッカリしたんだけど、そう切って捨てるには惜しい映画でもある気がしている。このシリーズが好きだし、アドニス・クリードにも愛着があるから。
もちろん、座組でも予算でも現代最高峰のボクシング映画として、見るべきところはあった。なにより、メインふたりのボディの作り込みは相変わらず凄まじい。ただ、ヘビー級王者チャベスを演じたホセ・ベナビデスという本物のプロの元世界チャンプ。。。華奢なのよね。仕方ないよ、彼はヘビー級ではなく、ウェルター級のチャンピオンなんだから。なんでわざわざ彼をキャスティングしたのか。何か大人の事情があったんだろうけど、明確にミスキャストだったと思う。
刑務所から出たてのアマチュアがいきなり世界タイトル戦の挑戦権を得るのは流石にあり得な過ぎるし、そいつの試合がこれだけ盛り上がるのも全然真実味がないし、そいつがチャンピオンになるというシンデレラストーリーに会場が全く盛り上がらない(じゃあなんで試合前は盛り上がってたの?)のも全然わからない。
この一連の出来事が全部納得感がなくて、なんなんだよこの話、、、。となって心が離れてしまった。
またこのムショ上がりのライバルも、落ちぶれたかつての兄貴分みたいな顔したり、かと思えばめちゃくちゃイヤなやつになり、その後負けたら急にまたしおらしくなって良いやつになるっていう。。。。
ペラッペラやな!!!
どういう人間なのよコイツは。あまりにも浅すぎるだろ。
もったいぶってなかなか全容を見せない昔の出来事も、最初からすぐに分かるのに無駄に隠す演出も謎。
これまでのクリードシリーズが、シンプルでありながら人間性のコアの部分をストレートに突いてくれる話だったからこそ、このペラペラ話に本当にがっかりした。試合前の特訓の日々のシーンが一番良かったかも。
ほらね。切って捨てるみたいな感想になっちゃったじゃん。全部マイケルBジョーダンのせい。