不穏なホラーということ以外 ほぼほぼ事前情報のないまま、たまたま見やすい時間帯だったので見てきまして。
映画ファン的には“当たり”とも言えますが。同時に予想以上にイヤな物語でもありました。
初めて聞く言葉ですが、タイトルの「ノセボ」について。
(成分の含まれていない)偽薬を服用して症状が改善する「プラシボ効果」というのがあるのですが。
その反対に、偽薬でありながら副作用の症状が現れることを「ノセボ効果」というそうです。
実質どうなのかはさておき、思い込みによっての良し悪しが起こることはありますかね。
たとえば、真っ赤な“勝負パンプス”を履きながら「わたしに勝利を」とつぶやくのも 同義なのかもしれませんが。
物語の核心であるダイアナが使う呪術めいた儀式は 滑稽ではありますが。そもそものクリスティーンとの関りについては、胸を締め付けられます。
そうなのか。彼女のあんな言葉が、そんなオーダーが、こんな悲劇を招いたのかと。
そして迎えるクライマックス。クリスティーンがまさにその立場となるのですがね。いやぁこっちはこっちで救いがなかったですね。
というわけで 全くノーマークの映画でありましたが。映画ならではのイヤな思いを 十二分に堪能。
加えて言うなら、映画のエンドロールに流れる「Pugon」という曲が、暗い雰囲気の昭和歌謡テイストで。歌詞とか全くわからないんだけど、あのむせび泣く感じが、沁みました。