わこ

ストールンプリンセス キーウの王女とルスランのわこのレビュー・感想・評価

3.9
ウクライナのアニメ映画ですが、原作はロシアの国民的詩人アレクサンドル・プーシキンの長編詩。2018年に作成されたこの映画が、ウクライナとロシアの平和な結び付きを表していた事を知ると言葉に出来ない気持ちが込み上げてきます。

内容はわくわくする冒険譚全年齢向けアニメ。楽しく見られました。
似たような他のアニメと一緒...かと思いきや、きちんとオリジナリティがありテンポもよく、退屈せずに見る事が出来ました。
子供連れや複数人で見ても問題ないと思います。
映像も想像よりとても美しく綺麗でした。時折変わるカメラ視点が面白く、もっと大きなスクリーンで見れたら更に臨場感が増すかも。
知名度の無さか朝早くに見ても観客があまり居ませんでしたが、ぜひ幅広い人達に見て欲しいウクライナアニメ映画です。
利益の一部はウクライナ寄付にも使われるとの事。


以下、軽く内容に触れています。

ミラとのロマンスパートもありますが、親友レスターとの友情やウナ(鳥)やハムスターといった小動物達との触れ合いも描かれています。
特にハムスターが可愛らしい。ハムスターがいるおかげで楽しさ倍増で、画面端に居てもただの背景ではなくきちんとそこで生きている動きをしていました。
ヒロインのミラは箱入り娘にしてはかなり腕っ節が強く、自分で道を切り開いていくタイプのヒロインで格好良かったです。
あと最初に出てくる顎の長い魔法使い(良い人の方)のキャラ作りも良かった。

メイン2人の心惹かれる展開が幾分早いなあと思ったもののその後続く冒険パートがしっかり作られていましたし、ルスランをロミオ、ミラをジュリエットと冗談めかして呼ぶ場面がありましたがなるほどロミジュリならすぐ惹かれ合っても仕方ないと納得しました(自分はミュージカル版ロミジュリをよく見るのでそこが納得ポイントでした)
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